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協同学習


協同的な学習についてQ&A

岡山県教育センター 久山先生原案作成
             (改訂 小畑・西中)

Q 協同的な学習とは何ですか。

A協同学習とは、小グループ(男女混合4人班を基本とする)でお互いに力 をあわせ、助け合いながら学習を進めていく集団学習をいいます。協同的な 学習のためにはグループの成員は、お互いに顔を合わせて語り合い、継続し て共同作業をすることが必須です。
 『協同的な学びは、なぜ必要なのだろう。一つは協同的な学びを組織するこ となしに、一人ひとりの学びを成立させることが不可能だからである。もう 一つは、一人ひとりの学びをより高いレベルに導くためには、協同的な学び が不可欠だからである。学びとは対象(教材)との出会いと対話であり、他 者(仲間や教師)との出会いと対話であり、自己との出会いと対話である。』
              佐藤 学著「学校の挑戦」より

  班の配置(例)コの字形 ●…男子 ○…女子

          ●○   ●○  ●○  ●○
          ○●   ○●  ○●  ○●
○●
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○●
●○
          ●○   ●○  ●○  ●○
          ○●   ○●  ○●  ○●


Q 今なぜ協同的な学習なのでしょうか。

学習意欲の向上
  われわれは、習熟度別や少人数指導をしていけば学習の成果が上がりやすいと考えがちですがそればかりではありません。様々な能力や資質があるものが一緒に勉強するという方が学習意欲が高まるというデータがでています。国際的な動きでは、その子の持ついろいろな能力や資質によってコース を選択するシステムを導入している国が、今は様々な子どもたちを一緒になって学習させていく方法をとるように変化してきています。個別化では学習意欲が向上しにくいという実態からの変化だそうです。
 また、講義式の一斉授業を中心として教えられた生徒のペーパーテストの得点と協同的な学習を主体において授業が進められた生徒の得点とを比較す ると、後者の方がはるかによくなるという結果も出ています。結局、学習意欲は、認め合い学び合う人間関係と目的意識があると高まります。

問題解決能力の育成
  課題を見つけて、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決するためには個人では難しいです。われわれでも、何か問題に直面したときには、何人かに相談したり、協力して情報を集めたりします。そのような経験をたくさん積んでいる生徒は、問題に向かい合う力を身につけていきます。問題解決能力は、経験で身につけていくものです。


Q グループ学習とどのような違いがありますか。

A 協同学習はグループ学習の中に入りますが、グループ同士競争させたり、できているかを点検させたりはしません。ですから管理するという視点はありません。目的は、グループの活動に、助力、合力、分担のいずれかの要素が入っていることが大切です。
 『グループ学習は、学びが成立している限りにおいて進めるべきであり、学びが成立しなくなる直前で終えるべきである。5分の予定で導入したグループ学習でも、学びが成立していれば15分まで延長すべきであり、逆に15分の予定で導入したグループ学習も学びが成立しなくなれば5分で打ち切るべきである。この教師の的確な判断が協同的な学びを成立させるどうかの鍵である。この判断は決して難しいことではない。生徒の様子を見て、学び合いに没頭していれば学びが成立しているし、グループの話し合いが散漫になったり,おしゃべりになったときは学びは成立していない。その直前にグループ学習は終えるべきなのである。』
 『グループ学習の中で教師が行わなければならないことは二つある。一つは、グループの学び合いに参加できない生徒に対するケアである。一斉授業に参加できないことのダメージと比べ、4人グループの学び合いに参加できないことの精神的なダメージはきわめて大きい。したがって、グループ学習を始めた直後に、教師は生徒が一人残らず学び合いに参加できるよう援助しなければならない。よく見られる光景は、グループに参加できない生徒の質問に答え個人的に学びを援助している教師の姿である。この教師の対応もまちがっている。教師が行わなければならないのは、参加できない生徒をグループの生徒とつなぐことであって、教師がそれぞれの生徒の質問に答えることではない。
  二つめに教師がやることは、グループに対するケアである。グループの中には話し合いや学び合いが起こりにくいグループが一つか二つは存在する。 それらのグループに対する支援を行い、ぞれぞれのグループにおいて学び合いが進展すれば、あとは生徒にまかせておいてよいのである。あれこれ、グループに介入すべきではない。』
                佐藤 学著「学校の挑戦」より


Q 「活動や作業」をさせるときのポイントは何ですか。
  
A スキル(技能)を身につけさせるときには非常に効果的です。助け合いが多く行われる場面です。ですから生徒には効率よくスキルが伝わる利点があります。
活動や作業内容を指示するときには、わかりやすく段階的に指示を出しますが、あまり教師が張り切りすぎず声のトーンを落としてしっとりとした教師と生徒の関係をつくり出すことです。こちらが大きな声を上げ出すと、子 どものテンションも上がり、コントロールできないような状態になることがあるので注意したいものです。


Q 協同学習での課題はどのようなものがいいのでしょうか。
A 教科書にある例題的な標準的な問題よりも少し難しい問題がよいでしょう。問題が易しすぎるとすぐに答えが見つかってしまい協同的な学びは成立しません。
 『教室で一人残らず学びが成立する授業はどう組織すれば良いのだろう。まず、学ぶ内容のレベルを通常の授業レベルよりも高いレベルに設定しなければならない。そうしないと「上」の層の学びは成立しない。それと同時に「下」 の層の子どもの問を積極的に取り込んでいかないと、一人残らず学びが成立する授業は不可能である。つまり、授業の内容レベルはより高く設定し、同時に学びの組織においては最も低いレベルの子どもの問を授業の中に取り込むことが必要なのである。
  学びを中心とする授業とは、通常の一斉授業よりも高く設定された内容レベルと教室で最もわからない子どもの問のレベルとの間の大きなギャップを、教師と子どもたちが共同で埋めていく実践に他ならない。』
             佐藤 学著「学校の挑戦」より


Q 協同的な学習をすると時間がかかるのですが。

A 慣れるまでは時間がかかります。しかし、最初から段階を追いながら、学年単位で歩調を合わせつつやれば習熟度を上げて、話し合いや発表も集中してできるようになります。指導をあきらめずに継続的にしていくことです。 最初は、3分間だけのグループでの話し合いの後に発表し、付け加えの内容のみ他のグループに発表させるなどの工夫や、発表ボードのようなものに書かせて貼ることで発表するなどの工夫ができます。
子どもにまかせきってしまうと、時間がどんどんかかり遅くなるパターンが多いのでどれだけ教員が手を入れていく(『つなぐ』『もどす』)かで決ま るように思います。


Q 評価のポイントを教えてください。

A 協同的な学習をすると、「関心・意欲・態度」がよく見えてきます。また、協同的な学習で身に付けた内容の定着度は、個人単位で学習した内容よりもよく定着すると言われています。予想された定着度を下回るときには、もう一度授業構成を見直し、単元上で適切な流れになるように見直す必要があります。
説明責任を果たすために細かい記録を全員にとる必要はありません。特に 優れている生徒と、本時のねらいに到達していないと思われる生徒の記録を残しておくべきです。

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