内容@
世阿弥観阿弥の能大成の歴史 
   
内容C
能が現代まで続いた理由
内容A
能はどのようなきっかけでつくられたのか
内容B                    
能は何を表しているのか

日常で起こりうる笑い話を題材にしている狂言とは違い,能は,幽霊や精霊,天女や
物狂いなどが登場する仮面劇である。
しかし,今年私たちは『高砂』を仮面を使わず謡と舞だけで演じた。
『高砂』は結婚式で謡われることもあるそうです。このように,能には狂言とは違う
見方で楽しめるものである。
能を楽しむ人々がいたということや能をすると気持ちが引き締まったり,日頃の日常
で生かせることがたくさんあったりするからではないか。
また今までの歴史の中で世阿弥や観阿弥のように,能を受け継いできた人たちがいた
からだと思う。
能を大成したのは親である観阿弥と子である世阿弥である。
観阿弥は滑稽芸である猿楽に風流と歌舞を加えて新しい能を作り出した。
彼は1333年に生まれ1384年に死んだ。
世阿弥は当時の貴族・武家社会では優雅で柔和な美しさを大事にしていたのでそれ
に合わせて言葉と所作と歌舞と物語に幽玄美をただよわせた。こうしてできた新し
い様式「夢幻能」を完成させた。彼は1363年に生まれ1443年に死んだ。
以上が能大成の歴史である。
能の起源は数千百年もの昔,古代の日本に遠くアジアの西域からシルクロードを経て
伝来した散楽という芸能にさかのぼる。曲芸・幻術などの大衆芸能で奈良時代には宮
中の散楽戸という組織で保護された。その後,散楽戸は廃止され徐々に民衆のなかか
ら日本各地へ広がる。平安時代になると、散楽と土着の芸能が融合した多彩な芸能が
生まれた。猿楽の能が大きな発展を告げたのは南北朝ぐらいだ。都では当初,抽象的
な舞を主体とした田楽が人気だったがその後,そのうち芸術的な洗練がなされた,猿
楽の座が台頭した。特に大和国を本拠とする大和猿楽四座が都で人気を得て,室町幕
府の庇護を背景に勢力を伸ばした。大和猿楽四座は今の能楽の各流儀の源である。

能を知ろう