高砂の歴史
成立年代は鎌倉から室町あたりである。
相生の松によせて夫婦愛と長寿を愛で人世を言祝
ぐ大変めでたい能である。古くは「相生」「相生
松」と呼ばれた。ワキ・ワキヅレがアイとの問答
の後,上ゲ歌で謡う「高砂や、この浦舟に、帆を
上げて、この浦舟に、帆を上げて、月もろともに
出で潮の、波の淡路の島影や、遠く鳴尾の沖過ぎ
て、はや住吉に着きにけり、はや住吉に着きにけ
り」は結婚披露宴の定番の一つでもあり、江戸時
代、徳川将軍家では、「老松」とともに「松」を
テーマにした筆頭祝言曲二曲の一つであった。