TOPページESDの取り組み < 平成26年度 「人権教育」プロジェクト

 

【実践事例5:「人権教育」プロジェクト】
1.実践内容
12月17日(水)南支援学校との交流学習
藤田中学校・第1学年生徒 115名
南支援学校・中等部生徒 62名

9:15~ 藤田中出発(全員徒歩で)A組→B組→C組
9:45~ 南支援学校着
10:00~ 交流活動
 ・はじめのあいさつ(南支援学校から)
 ・自己紹介,カード交換
 ・ボール集めゲーム
 ・プレゼント交換(アイロンビーズ,プラバン)
 ・おわりのあいさつ(藤田中学校から)
11:10~ 南支援学校出発
11:40~ 4校時目作文「交流学習を終えて」

12月18日(木)お礼のメッセージカード作成 それまでの取り組み
10月31日(金) 「桃色のクレヨン」視聴
11月 7日(金) 「風の旅人」視聴
11月14日(金) 南支援学校の先生から講演
11月21日(金) 「友だちの声が聴こえる?」視聴
12月 5日(金) プレゼント作成(アイロンビーズ,プラバン)
12月11日(木) ペアリング決定,自己紹介カード作成
12月16日(火) 事前指導
2.生徒作文
 私は,初めて南支援学校に行ってみて,最初はとてもワクワクしていましたが,ペアの人と会うと,急に緊張して,全然話せませんでした。でも,正直な気持ちは,ただ緊張していたのではなく,どこかに「怖い」という気持ちがあったんだと思います。それは,ほとんどの人にあった素直な気持ちだったのではないかと思いました。私は,この交流を通して,一番学んだことは,「自分の意思や思いを人に伝えるのは難しい」ということです。私は,障碍のある人がなぜ急に大きな声を出したり,暴れたり,たたいてきたりするのが分かりません。でも,何か言いたいことがあったり,私達が発見していない何かを教えてくれようとしているのかもしれません。それを行動に出すか出さないかの違いで,「障碍があるからあんなことをするんだ」という決めつけた気持ちはおかしいと思います。私達だって,これは言っていいことなのか,悪いことなのか,どうすればいいのか分からなくなって途方に暮れることもあると思います。どれだけ重い障碍があったって同じ人間なんだから,悲しい,つらい,楽しい,うれしいといった感情は誰にでもあると思います。同じ人間として助け合い,協力し,思いやりの心を忘れないことが大切だと思います。今日,交流でいっしょだった南支援学校の皆さんは,笑顔にあふれていました。そんなみんなを見ていたら,私は負けられないと思いました。1時間という短い時間の中で,たくさんのことを教えてもらい,たくさんの笑顔をもらいました。そして,ボール集めゲームでは,幼い頃にしたようなゲームだったので,なつかしく感じたし,すごく楽しかったです。ボール集めゲームが終わった後に,散らばったボールをみんなで協力して片付けました。ペアの子が一生懸命ボールを拾って片付けているのを見て,私はすごくいい子だなと思いました。すごく声をかけたかったのに,かけられなかった自分を後悔しています。だから,また交流する機会があったら,積極的に声をかけたり,お話したいです。また会いたいと思うほど楽しませてくれた南支援学校の皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

3.課題と成果
 知的障碍がある同じくらいの年齢の人たちと交流する機会は,あまりない。最初,障碍者を怖い人,気持ち悪いと思っている生徒が,少なからずいた。どう接していったらいいのか分からない,という生徒は大半を占めた。しかし,ビデオ視聴を通して,障碍のある人の本質を理解し,同じ人間なんだ,障碍も一つの個性なんだと考える生徒が増え,支援学校との交流を前向きにとらえるようになっていった。さらに,南支援学校の先生に来て頂いて,実情を聞き,障碍者との接し方を学ぶことで,少しずつだが,不安感をおさえ,自信を持つようになっていった。交流当日は,生徒作文に書かれてあるように,南支援学校の生徒からたくさんのことを学ぶことができ,笑顔で一日過ごすことができた。中学1年生のときの1回だけの交流ではあるが,将来,大人になっても忘れることのない,貴重な体験ができたと思う。
 課題として考えられるのは,自らの意思で積極的に障碍がある人と交流する機会を得ることができるかどうか,障碍者と共に生きる社会意識を持つことが大切だと思う。

TOPページESDの取り組み < 平成26年度 「人権教育」プロジェクト
本ページおよび関連ページに掲載の文書や画像等の無断転載を禁じます。
Copyright (c) 2007 Okayama Fujita Junior High School. All rights reserved.