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【実践事例5:「平和学習」プロジェクト】
1.つけたい力
(1)批判的に思考・判断する力
・歴史の正しい理解
 広島・長崎の原爆投下の経緯や戦後の街の復興について学び,歴史に対する正しい認識を身につけ理解を深めたうえで,平和な世界を築くためにどんなことが大切か自分自身の考えを持つ。
(2)つながりを尊重する態度
・仲間との関係を大切にする
事前学習や事後学習,研修中の班別活動等を通して,思いや意見の伝え方を学び,仲間と協力して活動を成功させようとする積極的な態度をもつ。
・未来へつながる思い
未来につなげていきたい知識や思い,願いなど,自分自身のことばで表現でき,態度に表していく。
2.学習計画(総合的な学習の時間・教科とのつながり(社会・英語など))
(1)第2学年 ESD広島平和研修(昨年度)
①事前学習(個人テーマを設定してのレポート作成)
7月 歴史資料やビデオを使っての導入
(戦前から戦後への歴史の流れについて)班の話し合い活動
9月 レポートの作り方についての学習
個人テーマを設定し,図書資料を用いた事前学習(調べ学習)     
10月 個人テーマを設定し,インターネットを用いた事前学習(調べ学習)
個人レポート作成・製本作業
『未来へつなぐ私の平和宣言』カード作成     
11月 班別活動の計画まとめ(模造紙)  
②ESD広島平和研修(11月26日)
③事後学習(個人でのまとめ(レポート形式)

 ・班ごとでのまとめ(模造紙))

(2)第3学年 ESD長崎平和研修
①事前学習(個人テーマを設定してのレポート作成)

1月 歴史資料やビデオを使っての導入
(人々の暮らしや街の復興に焦点をあてて)地雷について(英語)      
2月 個人テーマを設定し,図書資料を用いた事前学習(調べ学習)        
3月 個人テーマを設定し,インターネットを用いた事前学習(調べ学習)
個人レポート作成  
4月 個人レポート掲示
班別活動の計画
『未来へつなぐ私の平和宣言』カード作成  
②ESD長崎平和研修(5月13~15日)
③事後学習(個人でのまとめ(レポート形式)『未来へつなぐ私の平和宣言』を奉納


3.学習の成果と課題
 平和学習を多テーマ・多方面から行うことにより,戦争にかかわった人々のさまざまな思いに触れることができた。加害者・被害者双方に焦点をあてることにより戦争の悲惨さを重く受け止め,二度と戦争を起こしてはならないという強い思いを持つことができた。(ひとりひとりの思いを『未来へつなぐ私の平和宣言』カードに記入)
 藤田中では,原爆投下地である広島と長崎を両方とも訪れる。このことにより,原爆投下の悲惨さをより身近に肌で感じることができると考える。この2つの研修を通して感じたこと・考えたことをもとにして,ESDの観点から未来につなげたい思いに触れさせ,自分(自分たち)に何ができるのかを具体的に考えさせたり話し合わせたりすることに取り組んだ。これからどんな世界をつくっていきたいかという願いにとどまらず,実際に行動に移していけることが重要であり,その部分が今後の課題であると考える。
 また,グループなどでの話し合い活動を通して,相手への思いや意見の伝え方を学んだ。実際この学年の特徴のひとつとして,ひとりひとりの能力は高く,個性も豊かであるが,互いの関係性が希薄でまとまりに欠けるというところがある。相手の気持ちを尊重しながら話を聞くことは相手に安心感を与えることにつながり,信頼を深めることができる。長崎の研修を終えるころには1年前には見られなかった他者とのつながりの深まりが見られるようになった。

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